第2回 IPv6でエコって、ほんと?
省エネがIPv6のキーワード
講座の第2回目は「IPv6でエコができる」というお話です。エーッ、IPv6とエコにどんな関係があるの?と思われるかもしれません。でもじつは、IPv6とエコは切っても切り離せない関係なんです。エコの中でも、CO2の削減がいま一番の課題。それに貢献する「省エネ」が、IPv6を語るときの一つのキーワードになっているのです。
では、どんなふうにIPv6で省エネができるのか見てみることにしましょう。省エネに関係するのは、空調(家庭ではエアコンですね)、照明、ブラインド、温度計、湿度計、照度計といったセンサー類などの設備。センサーが測った室温や明るさなどをもとに空調や照明の量、ブラインドの開閉をきめ細かく操作すれば、いつも室内が快適に保てますし、使う電力を節約することもできます。でも、どうやって? 人間の手でやっていたら、とても大変。そこで、これらのものを全部つなげて勝手にやりとりしてもらおうというわけです。人間の代わりに操作してくれるものを『コントローラー』と呼んでおきましょう(仮定)。センサーの計測データを刻々と集めて、空調や照明のオン・オフ、ブラインドの開閉を指示します。こうしたしくみをつくりやすくするのが、IPv6という共通の言葉なんです。

つながってお話すれば省エネできる
省エネができるといっても、IPv6でものとものとがつながらなければ始まりません。ものとものとがつながって、互いにお話できるということが大前提なんですね。
大規模なビルでは省エネに関係する設備が数万点にものぼるといわれています。こんなにたくさんのものをつなぐことができるのは、膨大なアドレスを持つIPv6だからこそ。一つ一つの設備にアドレスが自動的に割り振られますから、それぞれの設備を識別することができますし、これまでと違ってサーバーを通さなくても、設備どうしが直接やりとりする(これを「P2P(ピアツーピア)」といいます)ことも可能です。つまり、数ある設備の中から特定の相手を探して、その相手とだけ直にお話できるわけですね。これによって、たとえば、太陽の光が入ってきたらその窓際の照明やエアコンを切ったり、人が出て行ったらその部屋の電気を消したりなどとということも可能になって、省エネが実現できるというわけです。 |

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とにかくすごい省エネ効果
でも、どのくらい省エネができるのでしょうか。費用対効果を考えてみましょう。
建物に関わる費用を建設から取り壊しまでの建物の一生でとらえる(「ライフサイクルコスト(LCC)」の考え方です)と、最初の建設にかかる費用はわずか4分の1。残りの4分の3は建物を維持するためのランニングコストで、なかでもエネルギーに関わる費用が総費用の2割を占めます。そのエネルギーが何に使われるかというと、オフィスビルの場合、空調が40%、照明・コンセントが36%。省エネ対策は、空調や照明で行うと効果が大きいということが分かりますよね。
あるオフィスビルの実験では、冒頭に書いたようなしくみを使って年間20%近くも省エネを達成できたといいます。ということは、エネルギー費用も年間20%ずつ削減できるということ。何年かすれば建設費用も出てしまうかもしれませんね。
IPv6でエコ、納得していただけましたか? 私たちの気がつかないところで機械と機械、ものとものとがやりとりして私たちのために働いてくれるんですね。これからは、そんなしくみがもっともっと出てきそうですね。

- 省エネ効果は実証済み
- ビルの中にセンサーネットワークを張り巡らせて、その計測データをもとに空調・照明・ブラインドの最適な協調コントロールを行うのが松下電工の「EMITシステム(新しいウィンドウが開きます)」。東京・汐留の東京本社ビルにも導入して、実証実験をしています。本文中の20%近く省エネを実現したというのは、じつは松下電工大阪本社での実験結果です。
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この講座はIPv6の技術概念を説明するものであり、具体的なPanasonic商品とは直接関係ありません。 |
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