カトーエン・ナシー様(ベルギー)
カトーエン・ナシー様(ベルギー)

カトーエン・ナシー様

倉庫管理業務サポート
新システム導入で業務プロセスの効率化と生産性の向上を図るネットワーク接続の良さと、タフな現場仕様が決め手。
カトーエン・ナシー様は、国際的な物流サービス企業で、150ヶ所の物流拠点と400もの作業チームを擁し、1万人以上の従業員が働いています。ベルギー、アントワープ港のターミナルは、カトーエン・ナシー様が保有する最大級のターミナルで、毎日400台以上のトラックに荷物の積み下ろしを行っています。このターミナルには、16万m²の広さの倉庫と、荷物の保管と積み替えのための貯蔵庫が約1000棟も置かれています。カトーエン・ナシー様では、これまで、倉庫管理システムを既存のWMS(Warehouse Management System)を使って業務を行っていましたが、パナソニックのタフパッド FZ-M1とWMSを発展させた新システムの導入によって、すべての業務プロセスをさらにスムーズに進められるようになりました。
カトーエン・ナシー様(ベルギー)

導入の背景

タフパッド FZ-M1を最大限に活かした倉庫管理

カトーエン・ナシー様では、近年のIT技術の進歩に伴って、すべての業務プロセスで無駄をなくし、生産性の向上を図りたいと考えていました。スキャニング&モビリティープロジェクトチームのマネージャー、ジミー・ドゥージ氏によると、使用していたデバイスが、最新の技術とは徐々にそぐわなくなっており、作業の無駄が生じることが多くなっていました。既存のWMSでは、紙の書類を用いてデータを入力していましたが、タフパッド FZ-M1で導入した新しいWMSはオンライン上でデータを入力できるため、入力作業が非常に簡単になりました。オンラインでのデータ入力によって、データの重複入力や入力ミスを大幅に減らせるようになったのです。

写真:倉庫管理

また、タフパッド FZ-M1にはタッチスクリーンが搭載されており、直接、画面に触れて位置を指定できるため、タフパッド FZ-M1を初めて使う担当者でも新しいシステムに簡単に慣れることが可能です。また、カトーエン・ナシー様では、WMSを使って、業務上の指示をオンラインでスムーズに伝達したいと考え、これまでにないデバイスの接続方法を導入しました。タフパッド FZ-M1の機能を最大限活かせるように、倉庫にあるすべてのフォークリフトにタフパッド FZ-M1専用のカーマウンターを備え付けたのです。
写真:タッチスクリーン

アントワープのターミナルでは毎日、400台以上のトラックが荷物の積み下ろしを行うため、作業手順の効率化は欠かせません。作業マネージャーのカート・ヴァン・ロイエン氏によると、1台のトラックが荷物の積み下ろしを行う作業時間はわずか2時間しかありません。この短い時間を有効に使うため、システム開発担当者は、WMSですべてのトラックを管理できるシステムを開発しました。まず、トラックの運転手は、各自のトラックをどこに停めれば良いかという情報をWMSで受け取ります。同時にフォークリフトの操縦オペレーターも、荷物の積み下ろしの指示をWMSで受け取ります。積み下ろしの作業が終了するとすぐに、次に行うべき作業の指示がタフパッド FZ-M1に表示されます。操縦オペレーターは、次のトラックが待っている作業場所に移動し、そのトラックのナンバーを入力します。WMSは、入力されたナンバーが正しいトラックであることを確認し、倉庫のどの場所に荷物を降ろすのか、操縦オペレーターへ指示します。積み下ろし作業が終わると、操縦オペレーターはその荷物が運ばれる場所をデータで読み取り、一連の作業は完了します。これらの作業に関するすべてのデータは自動的にWMSに転送されます。タフパッド FZ-M1と新しいWMSを導入してから、トラックが現場に留まる時間や積み下ろし作業のミスを大幅に減らすことができるようになりました。
写真:タッチスクリーン

導入のメリット

専用カーマウンターの導入で安全性と生産性が向上、どんなシーンでも安心して使えるタフパッド FZ-M1

カトーエン・ナシー様では、タフパッド FZ-M1の採用にあたり、デバイス市場の徹底的な調査を行いました。採用の決め手となったのは、タフパッド FZ-M1の軽さ、高性能なスキャナー、そして、一日中安心して使用することができる大容量バッテリーです。加えて、どんな状況でも画面が見やすい視認性の高さも大きな要因となっています。フォークリフトの操縦オペレーターは屋内、屋外へ繰り返し移動し、作業環境の明るさが頻繁に変わるため、どんな状況でも見やすい画面は必要不可欠です。

カトーエン・ナシー様では、タフパッド FZ-M1を個々のフォークリフトに固定していないので、万が一、フォークリフトが故障した場合でも、操縦オペレーターはタフパッド FZ-M1本体をフォークリフトから取り外して、別のフォークリフトで作業を進めることができるのです。カトーエン・ナシー様で使用されているフォークリフトには、タフパッド FZ-M1を安全に使用できるように、タフパッド FZ-M1専用のカーマウンターが設置されています。カート・ヴァン・ロイエン氏は、このカーマウンターの安全対策は完璧で、フォークリフトにとって理想的だと考えています。

フォークリフトには、他の車両のように振動を和らげるサスペンションがないため、振動への対策は非常に重要です。カトーエン・ナシー様では以前、簡易な車載スタンドに、かなり重いデバイスを載せて作業を行っていました。そのため、デバイスやフォークリフトの故障が毎週のように発生し、その結果、生産性の低下は避けられない状況でした。タフパッド FZ-M1と専用カーマウンターを導入後、以前のような故障は全く起こっておらず、スムーズに作業を進めることができています。

新しいデバイスの採用にあたっては、デバイスのネットワーク接続の良さが最重要だと考えていたカトーエン・ナシー様では、屋内外を問わず、あらゆる倉庫に、Wi-Fi環境が整備されています。フォークリフトの操縦オペレーターが積み下ろし作業を終えて、次の指示を受け取る際、タフパッド FZ-M1に新たな指示が自動的にダウンロードされるため、操縦オペレーターは各作業を進める度にわざわざネットワークに接続する必要がありません。また、突然ネットワーク接続が途切れてしまっても、積み下ろし作業に影響を与えることはありません。操縦オペレーターはオフラインでも作業を続けることができ、再度Wi-Fiに接続されると同時にすべてのデータが再び同期されます。

写真:フォークリフト

タフパッドを活用したこれからの展望

タフパッドを活用したこれからの展望「新システム」=「新しい働き方」だからこそ、現場の声に徹底的に耳を傾ける

この新しいWMSを本格的に展開するためには、操縦オペレーターが新たなシステムを容易に受け入れられることが重要だと考えていました。そのため、操縦オペレーターが、できるだけ早い段階でタフパッド FZ-M1の導入プロセスに関わることができるように配慮しました。ソフトウェアの開発だけでなく、デバイス自体の選定段階においても操縦オペレーターの意見を積極的に取り入れ、反映しました。操縦オペレーターが新しいWMSを最大限活用し、職場での新しい働き方を受け入れるためには、操縦オペレーターの意見や感想に徹底的に耳を傾けることが必要不可欠だと判断したためです。

カトーエン・ナシー様はタフパッド FZ-M1の導入に伴う、新しいWMSや新しい業務プロセスに大変満足しており、他部門においても新システムを展開していく予定です。

現在、貯蔵庫部門でも新しいWMSを試しています。複数の貯蔵庫では電子キーが備え付けられており、この電子キーは貯蔵庫に記載されたバーコードによって操作・管理されているため、商品を間違って他の貯蔵庫に入れる可能性はなくなるだろうとジミー・ドゥージ氏は非常に期待しています。

タフパッド FZ-M1を用いた新しいWMSの導入テストは順調に進んでおり、カトーエン・ナシー様ではすべての貯蔵庫に新システムを展開し、業務の効率化を行いたいと考えています。

写真:ジミー・ドゥージ氏

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