AG-HPX555活用事例

小回りの効く機動力と高いクオリティのバランスに長けたカメラ

映画「相棒-劇場版-」 撮影監督:会田正裕氏

 2008年春に全国公開される映画「相棒-劇場版-」(監督:和泉聖治/脚本:戸田山雅司/製作:テレビ朝日、東映ほか)の撮影では、メモリーカード・カメラレコーダー“P2 cam”「AG-HPX555」が活用されている。

 同作品は、テレビ朝日系列で放映され、高い人気と視聴率をキープし続けているドラマシリーズ「相棒」の初の映画化となるもの。全編HDで収録されており、そのサブカメラとして「AG-HPX555」が使用されている。なお、2007年10月からスタートしたテレビ版の最新シリーズ「相棒-シーズン6-」をはじめ、ここ最近のテレビシリーズではメインカメラとしてVARICAM(AJ-HDC27F)、サブカメラおよび撮影条件によってはAG-HVX200が活用されている。

 撮影監督は、アップサイドの会田正裕氏(J.S.C.)。同氏はテレビシリーズで数シーズンにわたって和泉監督とコンビを組んでおり、VARICAMやAG-HVX200などPanasonicのカメラレコーダーに精通している。

 映画「相棒-劇場版-」における「AG-HPX555」活用パートは、1080/24pAフォーマットで撮影。使用されたP2カードは8GB×10枚。収録データは東映ラボ・テックのFinal Cut Proでフレームレート等の変換作業を行った後、D5 HDに。次いで、東映ラボ・テックで10bit変換(ガンマBOX・独自仕様)し、PIRANHA CinemaにAvidでオフライン編集したEDLデータを取り込み、編集・合成作業を実施するとともに、SCRATCHでカラーグレーディング作業を行った。カラーマネジメントはPISAROを使用。ARRI LASERでフィルムレコーディングし、上映用フィルムを作成する。

撮影監督を手がけたアップサイドの会田正裕氏(J.S.C.)

 ■小回りの効く機動力と高いクオリティのバランスに長けていることが「AG-HPX555」を採用した大きな動機です。AG-HPX555は、CAC対応レンズを装着することでワンランク上の画像を得ることが出来ます。その恩恵として、シネレンズを使用するシステムに比べて圧倒的な軽量と取り扱いの良さを発揮できる。「いま、撮っておきたいシーン」に対して、即応できるのが大きな強み。

 ■また、VARICAMから受け継がれているガンマ設定なども安心して使うことが出来たため、撮影を楽にしてくれました。さらに、あらかじめ設定されたガンマモードや各機能を駆使することで、現在映画撮影で多用されているHDカメラに迫る画像を得られる。そのカメラ群とAG-HPX555の価格差を考えたとき、優位性を改めて実感できます。

 ■TVドラマシリーズの「相棒」はスタートから5年が経過し、現在シーズン6が放映されています。社会性のある題材を扱うストーリーが多いため、撮影設計においては心情的なリアリティを強調する目的で、シアン系の色づかいをメインに採用しています。ややアンダーめの露出により、中間域の色濃度が上がり、結果としてシネライクな映像に結実している。今回の“劇場版”では、そういった経験値を踏まえた上で、フィルム上映に向けて劇場ならではの暗部から中間域の階調を活かし、奥行きと立体感を際立たせ、より一層の格調アップを目指しました。

 ■今後は、P2カード収録への期待と可能性が大きく拡がっていると感じます。コーデックに関するインフラが整備され次第、TVシリーズにもAG-HPX555をはじめとするDVCPRO P2 システムの導入を進めていきたいと考えているところです。

撮影風景