AG-HVX200活用事例

“このカメラには使い続けたい「思想」がある”映画「一万年、後....。」

 2007 年公開予定の映画「一万年、後....。」は、DVCPRO HD P2 カメラレコーダー「P2handheld AGHVX200」で撮影されている。 同映画は1 万年後といった未来を舞台にしながらも、どこかしら戦後の片田舎を思わせる懐かしさすら漂う作風となっている。監督は、TV アニメ「まんが日本昔ばなし」のシナリオライターとしても知られる沖島勲氏で脚本および製作も務める。同監督の新作は、1999 年の「YYK 論争 永遠の“誤解”」以来、7 年ぶり。「一万年、後....。」は、ほぼ全編にわたりスタジオ撮影が行われ、プロジェクターの映像を再撮影するなど、独特な空間描写・演出で、“電波や音波が飛び交う時間の狂った1 万年後の世界” を描いている。 企画・製作はY・Y・K プロダクション、撮影監督は「LOFT」(黒沢清監督)などを手がける芦澤明子氏(J.S.C.)、照明は石塚誠氏、美術は黒川通利氏、VFX は佐藤敦紀氏、劇中画像投射は高橋和博氏、音楽・効果は宇波拓氏、プロデューサーは山川宗則氏がそれぞれ手がけている。 撮影期間は2006 年9 月の約2 週間。撮影スタジオにMac Pro をベースとしたワークステーションを設置し、「AG-HVX200」× 1 台で8GB × 3 枚のP2 カードを併用しながら720/24pN で収録したデータを順次取り込み、Final Cut Pro でHD ベースで編集した後、映像音響研究所でMA 作業を行い、最終的にHD 原版を作成する行程となる。劇場公開では、デジタル上映を予定している。

撮影監督を務めた日本映画撮影監督協会の芦澤明子氏

■「一万年、後....。」は、長年フィルムにこだわり続けてきた沖島監督にとって初のデジタルビデオ撮影による映画作品になります。監督は「まんが日本昔ばなし」の脚本家ならではの独特な世界観を持った方で、今作は物語の内容もさることながら、「映像」と「音像」の新しい関係性に果敢に取り組んだ意欲的な作品となっています。

■脚本を読んだとき、新しいことへの興味が満ち溢れている感じました。撮影スタッフの一員として、それに応えるためにも、最新のテクノロジーを提供したいと思いました。そこで、私自身以前から興味のあった「AG-HVX200」を撮影に活用することを提案しました。

■撮影した実感としては、「AG-HVX200」には“思想” がある感じがしました。今後も継続して使ってみたいと思わせるカメラ。ミニDV クラスのカメラが持つ手軽さを残しつつ、HD サイズの映像を撮ることができるというのはメリット。さらに、ワンタッチで2.5 倍のハイスピード撮影に移行することが可能で、しかもその場でプレビューできるのは大きな魅力です。私たちカメラマンや現場の人間が欲しいと思っていた機能が随所に盛り込まれた使い勝手の良いカメラといえますね。

■デジタルの良さは、フィルムでは体験できないような「冒険」あるいは「チャレンジ」がしやすい点にあると思います。つまり、現場で浮かんだイマジネーションであったり、その場の状況に応じた手法をすぐに実行に移すことができるということ。

■「AG-HVX200」は、P2 カードという新たなメディアによって、そういったチャレンジングな撮影に加えて、現場をコンパクトかつスピーディーに進行させることができるため、高いコストパフォーマンスを実現することができる。P2 HD は、いまアップルをはじめとするサポート体制が整っていますが、他のカメラとの併用であったり、さらにもっとテクノロジーの互換性が広がれば、その可能性は広がっていくだろう、と思います。

撮影風景