AG-HVX200活用事例

“撮影・仕上げ・素材管理までP2 のメリットを最大限活用”V シネマ「難波金融伝 ミナミの帝王」シリーズ
LTOによるテープバックアップシステム
 V シネマシリーズ「難波金融伝 ミナミの帝王」の最新作(2007 年春リリース予定の「相撲篇」と「仕組まれた結婚篇」)は、DVCPRO HD P2 カメラレコーダー「P2handheld AG-HVX200」で撮影されている。 このV シネマシリーズは、60 話を超えるなど高い人気を集めているもので、製作は高野秀夫氏 、企画は伊藤秀裕氏、原作は天王寺大氏、劇画は郷力也氏(「週刊漫画ゴラク」で連載中)、プロデューサーは中村知之氏、ゆうき哲也氏、向井達矢氏が務め、製作はSg-me、制作協力はエクセレントフィルムが担当している。2004 年からVARICAM で撮影が行われてきたが、今回より効率的な作業を可能とする撮影システムとして「AG-HVX200」を初めて採用した。監督は萩原貞明氏、撮影監督は三好和宏氏(J.S.C.)が手がけている。 撮影では、AG-HVX200 × 1 台、8GB × 4 枚および4GB × 2 枚のP2 カードを用意し、720/24pN フォーマットで収録後、バックアップを含め複数のHDD にコピー。日活撮影所に外付けHDD を送り、Final Cut Pro で白完パケまでを作成、AJ-HD1200A でDVCPRO HD テープに変換後、グッドジョブでeQ によるオンライン編集を行い、最終的にHD およびSD 両形式の原版を作成した。 また、完パケ後の素材管理を、新しいデータストレージ記録方式のLTO(Linear Tape-Open)・Ultrium3を活用したテープバックアップシステムを活用しているのが大きな特徴。これは、機能的に映像素材を管理・運用することができるアーカイブシステムで、1 本のLTO テープにはDVCPRO HD テープ(720/24p データ時)40 本分の保管が可能。なお、20 時間分の素材をコピーする場合、約2 時間で完了する。

撮影監督を務めた日本映画撮影監督協会の三好和宏氏

■「難波金融伝 ミナミの帝王」シリーズは、複数を同時並行で制作していくため、どうしてもスケジュールがタイトになってきます。最新作では、より短期間で高いコストパフォーマンスを求められたため、「AG-HVX200」を選択しました。結果、P2 カードへのデータ収録からMac ベースでの後処理という全体の制作システムが確立されていたことが奏功しました。

■以前から、小さな筐体のカメラに対しては、レンズのワイド部分が足りないと感じていましたが、今回実際に使用し、ワイド的に引けることを実感しました。絵の質感は、かなりキレイな印象を持ちました。「難波金融伝ミナミの帝王」シリーズは、DVD とビデオでリリースされる作品ということからも、家庭の視聴環境においてクオリティ的に問題はないと感じました。

■また、新しい収録メディアであるP2 カードについてですが、入れ替えはまるでフィルムのロールチェンジと同じような感じでしたね。P2 カードの撮影時間は720/24pN モードの場合、8GB × 1 枚で20 分ですから、35mm フィルムの1000ft マガジンと比べるとおよそ10 分多いということになります。フィルム育ちのカメラマンとしては充分な収録時間を確保できるという感覚がありました。

■今回、収録素材をLTO テープで保存、納品しました。これまで、テープ収録した場合、何十本という素材テープを納品しなければならなかったわけです。さらに、再編集であったり、過去の素材を再利用するときなどは、その中から探し出すため、かなりの時間と労力が必要でした。そんな膨大な素材がLTO テープ1 本に収まる。編集のプロジェクトファイルまでが入っていますから、新たな作業が必要になった場合も、目当ての部分にたちどころに返ることができます。撮影から仕上げ、そして素材管理に至るまで、P2 メディアのメリットを最大限に活かしたワークフローを確立できたことで、映像の作り手にとって、また新たな選択の幅が広がったといえます。

「難波金融伝 ミナミの帝王/仕組まれた結婚編」