AG-HVX200活用事例

AG-HVX200 + AppleG5/FCP は「黄金のカップル」ショートフィルム「日産ウィングロード/ WINGROAD MOVIES」

 日産自動車/日産ウィングロードのリニューアルに併せて制作されたショートフィルムプロジェクト「WINGROAD MOVIES」は、DVCPRO HD P2 カメラレコーダー「P2handheld AG-HVX200」で撮影されている。 これは、日産自動車/日産ウィングロード、BS 日テレおよびゴーギャンズ・インターナショナルが運営する映像ブランド「openArt」とのコラボレーション企画で、同ブランドに参加する新進気鋭の映像クリエイターを監督に抜擢し、日産ウィングロードをモチーフにした「デートスカウトの彼女」「バックミラーの風景」「サプライズ・ブラザーズ」「ロード・トゥー・アウェイゲーム」-計4 篇のショートフィルムを制作した。この4 作品は、「4STORIES 4ROADS」と銘打ち、BS 日テレで4 週連続でオンエアされたほか、日産ウィングロードのWeb サイトでも配信された。今後、国内外に幅広いネットワークを持つopenArt を通じて、各国の映画祭に出品される予定という。 ショートフィルムプロジェクトの企画制作は、TBWA 博報堂+ BS 日テレ+ゴーギャンズ・インターナショナル。プロデューサーは田尻涼、棗田良成、時川秀之の各氏が手がけた。(1)「デートスカウトの彼女」の監督・脚本は駒谷揚氏、撮影は小澤公則氏/(2)「バックミラーの風景」の監督・脚本はロイック・ストゥラーニ氏、撮影は新田昭仁氏/(3)「サプライズ・ブラザーズ」の監督・脚本は福井琢也氏、撮影は寺西昭博氏/(4)「ロード・トゥー・アウェイゲーム」の監督は時川英之氏、脚本は高橋明大氏と時川英之氏、撮影は今井俊之氏。 同プロジェクトでは、「AG-HVX200」+ AppleG5&Final Cut Pro(以下、FCP)を組み合わせたワークフローが構築された。各編は概ね「AG-HVX200」× 2 台体制で、4GB × 2 枚あるいは8GB × 2 枚のP2 カードを使い、1080/60i あるいは1080/24p フォーマットで収録。Power book 上のFCP に収録データをコピーし、さらに外付けHDD にもバックアップ。監督自身がAppleG5 上のFCP でHD ベースで編集後、編集データをFCP からMedia Manager を通して、サウンドデザイン担当のクジラノイズに受け渡し、Sound Track Pro およびPRO TOOLS でMA 作業を実施。最終的にHDCAM テープで納品した。Web 配信用は、ゴーギャンズ・インターナショナルでWMV 形式に変換してストリーミング用のデータを作り、アップロードした。

プロデュースワークを手がけたゴーギャンズ・インターナショナル/プロデューサーの棗田良成氏

■「WINGROAD MOVIES」は、BS 日テレでオンエアされることから、まずHD クオリティで仕上げることが前提にありました。特に、今回のようなショートフィルムを制作する場合、現場をコンパクトに、かつ短時間に仕上げることが求められます。そこで、クオリティを追求しつつ、これらの課題や制約をクリアする方法として、「AG-HVX200」と「AppleG5&FCP」を活用した制作体制を組み上げました。

■ “「AG-HVX200」を導入することで現場体制はどうなるのか”、“FCP で放送レベルのクオリティに仕上げることは可能か” といったトライアル的な要素を含めて実践に臨みましたが、結果として好感触を得ました。まず少数のスタッフィングが可能で現場がコンパクトにまとまり、収録素材をその場でチェックし、簡単なオフライン編集もできるなど、そのスピーディーさは大きなメリットと言えます。これまでのプロダクション/ポストプロダクションシステムの考え方から離れ、すべてのことがデスクトップ上で解決できるということですから。

■それに、撮影時から一度もテープに落とすことなく劣化ゼロの状態で納品できるのは、クオリティ管理の面からも大きな強みです。現場のスタッフからも、「AG-HVX200 + AppleG5/FCP は“黄金のカップル”」「制作現場を根本から変えるイノベーション」との声がありました。

撮影・編集風景