納入リポート【株式会社テレビ新広島 様】

LTOドライブとLTO6のテープ

開局以来、約40年の間に撮影・制作された映像素材はテープやディスクで保管されており、それを2014年3月から2式のインジェスターでLTOアーカイブシステムへ保存。あわせて約3万5千本あるテープとディスクは、転写し終わるまでにまだ数年の歳月を要する予定ですが、VTRの保守期限終了までには完了するペースで進められています。一方で、日々の取材ディスクの大量なクリップは、特注で搭載された機能で自動一本化。NASに一時保存されます。また素材を検索するシステムとして導入されていたビデオサーチとパナソニックのLTOアーカイブシステムを融合したことで、素材を活用する際はこれまでと同じ手順で探すことができます。LTOアーカイブへ転写済みのデータは、素材によって制限があるものの、どのパソコンからでもプレビュー映像を見ることができます。素材を確認後はそのパソコンから切り出し予約をおこない、その後でLTOテープをセットするだけの効率的なワークフローが可能になり、素材活用の作業が大幅に効率化しています。

「今見えているテープがすべてこの1本のLTOテープに収まりました」(編成局 編成部 マネージャー 吉村美紀 様)

2式設置されたビデオインジェスター

お客様の声

株式会社テレビ新広島
システム技術局 技術部 部長

檜山 欣成 様

決め手は記録時間に対する保管コストとスペース、アーカイブ後の転送スピード、そして放送業界だけではない、安心の世界標準のメディアを利用していることでした。

映像素材のアーカイブは直接お金を生むものではないため、どうしてもコストをかけづらい状況にありました。しかしVTRデッキの保守期限の線が引かれたことやバージョン5からLTOが格段に使いやすくなったことで検討が具体的に始まりました。LTOを選択した理由はまずメディアのコストです。これは記録されている映像の時間に対してのコスト。それからもちろん収納力。これも時間に対してのテープのサイズ、数です。どちらも対時間ですね。アーカイブは膨大な時間の素材をいかにコストを抑えて省スペースで効率良く収められるかが大きなポイントだと思います。そして3つ目はメディアが放送業界だけで使われているものではない、世界標準の記録媒体であることです。ある程度までのロードマップと互換が保障されていることで将来を見据えて導入することができました。

また、素材の活用も効率的になりました。これまではテープにQRコードを貼り付けて番号順に並べ、検索システムで探してから実際に棚まで取りに行き、それを持ってきて、画を見始めることが必要でした。もちろんVTRをかける専用の部屋に行き、順番を待ったり、別の作業をしていて見られなかったりなど、作業効率はあまり良いとは言えませんでした。テープなので頭出しも必要です。それがパナソニックさんのシステムを導入することで、社員のパソコン上で検索し、プレビュー映像が見られるようになりました。しかもそのパソコン上で素材の切り出し予約をし、LTOをセットすることで必要な部分だけを切り取れます。自分の必要な時に、スピーディな素材活用をすることができるようになり、再利用量も多くなっています。日ごとにアーカイブされた素材は増えています。現在進めているアーカイブがすべて終わった時、さらなる業務の効率化につながることを確信しています。

 

システム構成

システム構成

主な納入機器

  • インジェスター装置:2式
  • ファイル化QC装置(ファイル品質検査装置):1式
  • LTOアーカイブシステム装置:4式 ※LTO6&U2アーカイブシステム各部署端末
  • 局内アーカイブ検索システム(ビデオサーチ)連携対応搭載        
    ※Webブラウザー検索/プロキシプレビュー/リトリーブリクエスト他
  • NAS装置:1式(プロキシデータ/本編データ/アーカイブDB他)
  • データベース(DB)自動バックアップ装置:1式

お客様プロフィール

1975年(昭和50年)に開局され、約40年の歴史をもつ株式会社テレビ新広島様は、広島県全域を放送地域とするFNN・FNS系列の中国地方における基幹局です。報道番組、情報番組、バラエティ番組などにおいて、地域の情報を細やかに捉える自主制作番組を数多く制作され、地域に愛される番組の放送を続けられています。

 

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