納入リポート【株式会社テレビ金沢  様

制作の編集機に連携したビデオインジェスター(ライブラリー室内)

テレビ金沢様では、2000年半ばのデジタルマスター化を契機にアーカイブシステム(他社製)を導入しており、ファイルベースの運用体制が局内に確立されていました。ところが、既存システムの更新がメーカー事情によって不可能となり、新たな対応に迫られました。検討を進めた中、LTO方式によるパナソニックのプロフェッショナルアーカイブシステムを2014年3月に導入しました。

現在、ライブラリー(制作)、報道(OTC連携)、編成の3カ所にそれぞれLTOインジェスター1式ずつを導入。さらに、更新できなくなった既存アーカイブからのデータ移行システムを新たに構築した上で、局内すべての映像素材をLTOに一本化しました。ファイル化された映像素材は、局内の端末から検索してプレビューで確認後、すぐに利用でき、必要な箇所だけを切り出して取り込むことも可能です。また、報道編集機や制作編集機からファイルで受け渡しできるなど、従来からのワークフローの中でファイルベースの運用を実現しています。

OTC連携により送出映像はサーバーに取り込まれてアーカイブ保存。必要な素材の検索・活用もスピーディに実施(報道)

ファイル化された映像素材は局内の端末から検索、 プレビューが可能

ライブラリー室内にストックされた開局以来の膨大な数の映像

お客様の声

株式会社テレビ金沢
技術局 技術部
部長

丹羽 晃一 様

主任

石田 秀行 様

OTC連携やワークフロー、さらに旧アーカイブからのデータ移行など、 既存のファイルベースの運用体制にマッチしたソリューションを求めていました。

「2005年にファイルベースのアーカイブシステムを導入し、映像素材の保存とその活用を進めてきました。ところが、既存システムの更新がメーカー事情によりできなくなったため、新たなアーカイブのシステムの導入を検討する必要に迫られました。ここで課題となったのは、新たなメディアの選定と、OTCなど既存システムとの連携や、すでにあったファイルベース運用体制にマッチしたものであること。さらに、従来システムに蓄積されていた映像ファイルデータの取り出しと、新システムへの移行も大きな問題でした。

LTOを採用したのは、保存メディアとしての実績と記憶容量自体が大きいというのが理由でした。その点で近年普及が進み、運用コスト的にも優れているといえます。また、オートローダーを使うことで、従来と同じファイルベースの運用体制を確保することができました」(丹羽様)

「新しいアーカイブシステムの導入にあたっては、従来のワークフローの中で運用していけることが大きなポイントでした。旧アーカイブからのデータ移行では、パナソニックさんからの提案で、ファイルベースで行うことや自動化することでかなりの期間短縮ができるものになりました。また、OTCからのメタ情報や映像のベースバンドによる連携についても従来の流れと同様のものが実現できました。実際の運用では取り込みや書き出しの時間が、従来のシステムに比べて非常に早くなりました。さらに、アーカイブから素早く検索して見つけた素材をすぐに再生して取り込める。一つの映像コンテンツから必要な部分だけを切り出して取り込めるのも大きいですね。現場では従来、必要な箇所だけを登録していたのが、長い尺のものでも登録するようになっています。取り込みや書き出しの時間や手間がかからなくなったことで、現場での運用も変わりつつあります」(石田様)

 

システム構成

システム構成

主な納入機器

  • インジェスター装置:1式
  • N-SUB(送出サーバー)OTC連携での自動インジェスト&アーカイブ装置:1式
    ※サーバー取り込み/検索/プレビュー/VTR出力他の業務も可能
  • 編集室(報道)用インジェスト&アーカイブ装置:1式
    ※検索/プレビュー/VTR入出力他の業務も可能
  • LTOアーカイブシステム(LTO6オートローダーシステム) 48巻2ドライブ:2式
  • アーカイブ室用検索登録端末:1他
  • Webブラウザー検索ソフフト搭載 局内WEB検索/プロキシプレビュー/リトリーブリクエスト他

お客様プロフィール

石川県を放送対象地域として、1990年(平成2年)に開局されたNNN・NNS系列の放送局です。人気の全国ネット番組の放送を手がけるとともに、地元に根差した番組放送にも力を入れており、地域の福祉、文化の振興に貢献されています。

 

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